はじまり9
私がいつも残業で帰りが遅い事は
以前から玉ねぎは知っていました。
それでもいつ私が帰ってくるは分からない中、玉ねぎは
1時間半かけてやってきてずっと待っていたのです。
もう終電もないような時間で、
「どこか、泊まれるところ探すからいいよ」と
玉ねぎは言いますが、さすがに申し訳なくて
うちに泊まってもらう事にしました。
告白の答えを出してない状態なので、離れて寝ました。
「家に入れてくれるとは思わなかった」
と、玉ねぎは言っていました。
あれこれ話をしながら私は悩んでいました。
ずーっと玉ねぎのこと頭から離れなかったけど
これは果たして好きってこと?
自分を選んでくれて嬉しいけど
誰かを傷つけてしまって
本当にこれでいいの?
男性経験が乏しく、言い寄られたこともないから
玉ねぎが寄って来てくれるのが嬉しいだけじゃないか。
あの日の体験が初めてで衝撃的だったから勘違いしているだけじゃないか。
あれ、好きってなんだっけ?
と、頭でっかちな私はいろんなことをずっと考えていました。
状況からすると好き…なのか?
返事は保留にしたまま、玉ねぎは帰って行きました。
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